M&Aを自分でやる方法|仲介に頼らない買収の進め方

M&Aを自分でやる方法|仲介に頼らない買収の進め方

「M&Aをしたいが、良い案件が来ない」「仲介に頼んでいるが、なかなか進まない」そんな悩みを持っている経営者の方は少なくありません。実は、M&Aには仲介を通さず、自社で進める方法があります。この記事では、M&Aを自分で進める方法(直接アプローチ型M&A)について、実務目線でわかりやすく解説します。

M&Aは「仲介だけ」ではありません

多くの方が、「M&A=仲介会社に依頼するもの」と思っています。もちろん、これは一般的な方法です。しかし実際には、自社で買収先を探すという方法も存在します。これをここでは、「直接アプローチ型M&A」と呼びます。

仲介型M&Aの流れ(一般的)

  1. 仲介会社に依頼
  2. 案件を紹介される
  3. 検討する
  4. 条件交渉
  5. 成約

この方法は、「待つM&A」になりやすいのが特徴です。

直接アプローチ型M&Aの流れ

  1. 買収候補企業を探す
  2. 自社からアプローチする
  3. 面談
  4. 条件交渉
  5. 成約

こちらは、「動くM&A」になります。
この違いが、非常に大きいのです。

なぜ「自分でやるM&A」が増えているのか

最近では、自社でM&Aを進める企業も増えています。その理由は、主に3つあります。

理由①:案件が思ったほど来ない

仲介会社に依頼しても、

  • 希望に合わない案件
  • 条件が合わない案件
  • なかなか紹介されない

こうした状況になることは珍しくありません。特に、買い手企業側は“待ち”になりやすいという構造があります。そのため、「自社から動く」という選択をする企業が増えています。

理由②:手数料が大きな負担になる

M&Aでは、仲介手数料が発生します。特に中小企業のM&Aでは、

  • 数百万円
  • 数千万円

になるケースもあります。

もちろん価値のあるサービスですが、案件規模によっては、手数料の負担が大きすぎると感じることもあります。そのため、最初の接点は自社で行うという考え方が広がっています。

理由③:本当に欲しい会社に出会えない

仲介会社が扱う案件は、「売却希望がある会社」に限られます。しかし実際には、表に出ていない会社の中に、本当に魅力的な企業が存在することも多いのです。そのため、自社から直接アプローチするという方法が有効になります。

直接アプローチ型M&Aとは

ここで改めて、直接アプローチ型M&Aについて説明します。

概要

直接アプローチ型M&Aとは、買収したい会社に、自社から直接アプローチする方法です。

例えば:

  • 手紙を送る
  • 電話する
  • 面談を依頼する

といった形で、最初の接点を作ります。

イメージ

新規営業に近い考え方です。

例えば:

  • 新規顧客を開拓する
  • 新規取引先を増やす

これと同じように、「新しい会社との関係を作る」という発想です。

自分でやるM&Aのメリット

直接アプローチ型M&Aには、いくつかの大きなメリットがあります。

メリット①:選択肢が圧倒的に増える

仲介案件だけに頼る場合:→ 数十件
直接アプローチの場合:→ 数百社
検討できる対象が、桁違いに増えます。

メリット②:本当に欲しい会社に出会える可能性がある

仲介案件ではなく、自社が欲しい会社を選べる。これが最大のメリットです。

例えば:

  • 同じエリア
  • 同じ業界
  • 相性が良さそうな企業

など、自社にとって理想的な企業にアプローチできます。

メリット③:交渉の自由度が高い

最初の接点を自社で作るため、

  • 条件の自由度
  • 進め方の柔軟性

が高くなるケースがあります。

自分でやるM&Aのデメリット

もちろん、注意点もあります。

デメリット①:手間がかかる

最大のデメリットは、手間です。

具体的には:

  • 候補企業のリスト作成
  • 手紙の作成
  • 電話対応
  • 面談対応

こうした作業が必要になります。ただし、新規営業と同じ発想で取り組めば、十分対応可能な範囲でもあります。

デメリット②:最初は不安が大きい

「どこから始めればいいかわからない」これは多くの方が感じることです。しかし、流れを理解すれば難しいものではありません。

自分でやるM&Aの基本的な流れ

ここからは、実際の進め方を簡単に紹介します。

ステップ①:目的を明確にする

まず最初に考えるのは、「なぜM&Aをするのか」です。

例えば:

  • 新規事業を始めたい
  • 人材を確保したい
  • エリアを拡大したい

ここが曖昧だと、その後のすべてがブレます。

ステップ②:候補企業を探す

次に、買収候補企業のリストを作成します。

例えば:

  • 同業種
  • 近隣エリア
  • 規模が近い会社

などを中心に、数十社〜100社程度リストアップしていきます。

ステップ③:アプローチする

次に、候補企業に対してアプローチを行います。

一般的には:

  • 手紙
  • 電話

を組み合わせて行います。ここが、最初の大きな山になります。

ステップ④:面談する

興味を持ってもらえた場合、面談を行います。この段階では、「いきなり買収の話」ではなく「情報交換」の姿勢が大切です。

ステップ⑤:条件検討・交渉

その後、条件の検討や専門家を交えた交渉へ進みます。

この段階では、

  • 税理士
  • 弁護士

などの専門家のサポートを受けるのが一般的です。

「100社アプローチ」という考え方

直接アプローチ型M&Aでは、数が重要になります。

例えば:

100社にアプローチ

10社と面談

数社と具体検討

1社と成約

こうした流れは、決して珍しいものではありません。むしろ、現実的な数字感覚と言えます。

自社で進めるべきか?簡単チェック

最後に、あなたの会社が直接アプローチ型M&Aに向いているか、簡単に確認してみてください。以下に当てはまる場合、十分検討可能です。

  • 新規事業を検討している
  • 自社で動くことに抵抗がない
  • 長期的に取り組める
  • 候補企業が想定できる

もし、「できそうかもしれない」と感じた場合、一度整理してみる価値があります。

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