買収候補企業の探し方|100社アプローチの考え方
「買収したい会社はあるが、どうやって探せばいいかわからない」「そもそも、候補企業はどこから見つけるのか?」これは、M&Aを考え始めた企業が最初にぶつかる壁の1つです。実際、多くの企業が「探し方がわからない」という理由で、動き出せないまま止まってしまいます。
この記事では、買収候補企業の探し方と、100社アプローチという考え方について、実務ベースで解説します。
なぜ「候補企業探し」が一番重要なのか
M&Aにおいて、成功の8割は「最初の選び方」で決まると言っても過言ではありません。
どれだけ交渉が上手でも、
- 対象が間違っている
- 条件が合わない
- 相性が悪い
こうした企業ばかり選んでしまうと、前に進むことはできません。逆に、良い候補企業を選べていれば交渉は自然に進みやすくなります。そのため、最初の「候補企業探し」は、非常に重要な工程です。
「1社を探す」のではなく「100社を探す」
ここで大切な考え方があります。それは、最初から「1社」を狙わないことです。多くの方が、「この会社が良さそう」と1社だけに注目してしまいます。しかし、これは非常にリスクが高い方法です。
なぜなら、
- 条件が合わない
- 売却意思がない
- タイミングが合わない
こうした理由で、簡単に止まってしまうからです。そこで重要になるのが「100社アプローチ」という考え方です。
「100社アプローチ」の現実的なイメージ
100社と聞くと、「そんなに必要なのか?」と感じるかもしれません。しかし実際には、以下のような流れになることが多いです。
100社にアプローチ
↓
10社前後と面談
↓
数社と具体検討
↓
1社と成約
これは、決して特殊な数字ではありません。むしろ、現実的な感覚に近い数字です。つまり、最初から「数を前提にする」ことが大切なのです。
ステップ①:まずは「目的」を整理する
候補企業を探す前に、必ず整理しておきたいのが「なぜ買収したいのか」です。
例えば:
- 新規事業を始めたい
- 人材を確保したい
- エリアを拡大したい
- 技術を取り込みたい
この目的によって、探す企業の条件が大きく変わります。ここが曖昧だと、リスト作成が迷走します。
ステップ②:業界・業種を決める
次に、対象となる業界を決めます。
例えば:
- 同業種
- 周辺業種
- 新規分野
などです。ここでのポイントは、最初から狭めすぎないことです。最初は、少し広めに設定する方が候補が見つかりやすくなります。
ステップ③:エリアを設定する
次に考えるのが、エリア(地域)です。
例えば:
- 本社から1時間圏内
- 同一県内
- 隣接県まで
などです。
ここも同様に、最初から狭くしすぎないことが重要です。
ステップ④:企業をリストアップする
ここから、実際に企業を探していきます。
主な方法としては:
方法①:インターネット検索
最も基本的な方法です。
例えば:
- 「〇〇市 製造業」
- 「〇〇県 建設会社」
といった形で検索します。
企業ホームページから
- 会社名
- 所在地
- 電話番号
などを収集していきます。
方法②:業界団体の名簿
非常に有効な方法です。
例えば:
- 協会
- 組合
- 商工会
などの名簿から、企業情報を取得できます。この方法は効率が非常に良いという特徴があります。
方法③:地図サービスの活用
地図上で、企業を確認していく方法です。この方法のメリットは実在感があるという点です。場所や周辺環境も
同時に確認できます。
ステップ④:最低限の情報を整理する
リストに入れる情報は、最初から多くする必要はありません。
最低限
- 会社名
- 所在地
- 電話番号
- 業種
この4つがあれば、最初は十分です。
後から
- 規模
- 事業内容
- 設立年
などを追加していきます。
企業探しで大事なこと
最初の目標は「50社」
いきなり100社を目指すと、負担が大きく感じるかもしれません。そのため、最初は50社を目標にするとよいでしょう。50社まで作れれば、100社は見えてきます。この感覚は、実際にやってみると理解できます。
「質」より「数」が大切な理由
ここで、よくある誤解があります。それは「良い会社だけ選ぼう」としてしまうことです。しかし、これは危険です。なぜなら外からは本当の状態がわからないからです。むしろ少し広めに集める方が、結果的に成功率が上がります。
「断られること」は前提にする
100社アプローチの考え方で、重要な前提があります。それは断られるのは普通ということです。
例えば:
- 興味がない
- タイミングが違う
- 今は考えていない
こうした反応は、むしろ自然なものです。しかし1社でも前に進めば大きな成果になります。この考え方が大切です。
実は「種まき」でもある
直接アプローチには、もう1つ大きな意味があります。それは将来への種まきです。
例えば:
- 今は売却しない
- でも数年後に検討する
こうしたケースは、実際によくあります。つまり今動いたことが後から返ってくる可能性もあるのです。
最初の一歩は「小さく」で十分
ここまで読むと、少し大変そうに感じるかもしれません。しかし、最初から完璧にやる必要はありません。
まずは
- 10社
- 20社
でも構いません。
重要なのは最初の一歩を踏み出すことです。
あなたの会社で「何社」探すべきか?
ここまで読んで、次に気になるのは「自社の場合、どれくらい必要なのか?」という点かもしれません。
これは、
- 業種
- エリア
- 目的
によって大きく変わります。そのため、一度整理してみることが重要です。
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